また、か。


「ん、了解。」


和翔くんの車が見えなくなり、初めて濡れたものが頬に感じた。


「あれ、二宮さん?」


「…あ、伊藤くん。」


「んで、な、」


泣いてる、そう言われるまで自分が泣いていることに気付かなかったんだ。


「大丈夫。出勤までには、止めるから。」