「へえ、祐香ちゃんだけかー。そこに乗るのは。」


「…」


「ねえ、前座りたい。彼女なんだし、良いでしょ?」


「黙れ。なら、今すぐ別れるか?」


こいつを、利用しようとしてる俺が言える台詞ではない。


「やだ。けど、前が良い。」


「なら、他の奴と帰れば良い。俺の友達に送らせるから、それで良いだろ。」


そこまで言うと、やっと折れたのか渋々後ろに座った。