「ちょ、先輩!」 「行くぞ。」 手を取られて、私たちは部屋を後にする。 「ちょ、痛い。」 「あ、ごめん。」 どこか、目線は私じゃなくて目の前に向かっているような気がする。 どこか、掴む手の力も、強くて。 「…ねえ、何かあった?」