「あれ、伊藤さんってこのライブに行くんですか?」 「ああ、知ってるの?」 「はい!私の友達がこのボーカルなんですよ!」 共通の友達がいて、距離が近くなるのは時間の問題だった。 大学が別々で、バイト先の飲み会やバイト先でしか会うことはなかったけれど。 会えば会うほど、祐香に惹かれている自分がいた。 そんなとき、偶然好きな人が居ると言うことを知ったんだ。