柚葉の店の開店日になり、一切告知をしなかったはずなのに、店の前には長い行列ができていた。
早朝のうちに店に着いていた柚葉は自分なりに自身を着飾って、慣れない化粧もして、かちんこちん。
「はは、お嬢さん、そんな調子だと釣銭も間違ってしまいそうですね」
「で、でもあの行列…ひとりひとつ買ってくれたとしても品切れになっちゃいます…よね…?」
「いいことじゃないですか、こんな上物がお手頃価格なんですからすぐ売り切れるのは当然のことでしょう」
…当たり前のように輝夜が隣にのほほんと座っていた。
公の場で輝夜や柚葉を見れるだけでもありがたいと思っている者も多く、中には恐らく野次馬も居るだろうが、それでもありがたいと思った。
「最後の最後まで兄さんはここに来たがってましたけど、凶姫にものすごく叱られてて可哀想でした」
「あああ主さま…ごめんなさい…」
「お嬢さん、いよいよ開店ですよ。さあ張り切って!」
輝夜は何も手伝うことはなく、置物のようにして座っているだけ。
しかし何もしない輝夜の代わりに手伝いをしてくれているのは…
「柚葉さーん、お店開けますよー!お師匠様、ちゃんと列まっすぐにして下さい!」
「りょうかーい」
とびきり美男美女夫婦に店の外を任せたおかげで列はさらに大行列に。
「待って待って、まだ緊張…」
有無を言わさず戸が開くと、一斉にわっと人々が店内になだれ込んできた。
柚葉としてはちゃんとじっくり手に取ってみてもらいたかったのだがそんな余裕はないらしく、値札も見ず腕に抱えて次々に金を払おうと殺到する客たちに唖然。
「ほらお嬢さん、あんぐり口開けてないでしっかり」
「あ、あんぐりしますよ!だってもう売り切れちゃう…!」
――ものの数分で店内はすっからかんになり、呆気なく店仕舞いとなった。
早朝のうちに店に着いていた柚葉は自分なりに自身を着飾って、慣れない化粧もして、かちんこちん。
「はは、お嬢さん、そんな調子だと釣銭も間違ってしまいそうですね」
「で、でもあの行列…ひとりひとつ買ってくれたとしても品切れになっちゃいます…よね…?」
「いいことじゃないですか、こんな上物がお手頃価格なんですからすぐ売り切れるのは当然のことでしょう」
…当たり前のように輝夜が隣にのほほんと座っていた。
公の場で輝夜や柚葉を見れるだけでもありがたいと思っている者も多く、中には恐らく野次馬も居るだろうが、それでもありがたいと思った。
「最後の最後まで兄さんはここに来たがってましたけど、凶姫にものすごく叱られてて可哀想でした」
「あああ主さま…ごめんなさい…」
「お嬢さん、いよいよ開店ですよ。さあ張り切って!」
輝夜は何も手伝うことはなく、置物のようにして座っているだけ。
しかし何もしない輝夜の代わりに手伝いをしてくれているのは…
「柚葉さーん、お店開けますよー!お師匠様、ちゃんと列まっすぐにして下さい!」
「りょうかーい」
とびきり美男美女夫婦に店の外を任せたおかげで列はさらに大行列に。
「待って待って、まだ緊張…」
有無を言わさず戸が開くと、一斉にわっと人々が店内になだれ込んできた。
柚葉としてはちゃんとじっくり手に取ってみてもらいたかったのだがそんな余裕はないらしく、値札も見ず腕に抱えて次々に金を払おうと殺到する客たちに唖然。
「ほらお嬢さん、あんぐり口開けてないでしっかり」
「あ、あんぐりしますよ!だってもう売り切れちゃう…!」
――ものの数分で店内はすっからかんになり、呆気なく店仕舞いとなった。

