十六夜が百鬼夜行から戻ると、縁側では朔と輝夜と雪男の三人で酒盛りが行われていた。
食卓には自分の分の料理があり、ひらりと庭に舞い降りると、朔たちが一斉に声をかけた。
「父様、お疲れ様でした」
「…ああ」
「明日からは復帰します。今までご迷惑をおかけしました」
「あれを仕留めただけで十分だ。…輝夜、お前は残るんだな?」
居間に上がった十六夜を追って皆が食卓の前に座ると、輝夜は頷いて頭を下げた。
「幼い頃突然出奔して多大なるご迷惑をおかけしましたが、戻って参りました。ここに置いて頂けるのであれば、兄さんを助けて尽力したいと思います」
「そうか、それは助かる。お前もさぞ苦労しただろう、しばらくはゆっくりするといい」
「いえいえ、私も明日から百鬼夜行に参加致します。まあまあ父様、どうぞ」
盃を持たせてお酌をすると、帰還を知った息吹が居間に戻って来て隣に座った。
「お帰りなさい。もう若くないのに今までお勤めご苦労様でした」
「…若くないとか言うな」
「え?だってもうひ孫も居るし玄孫も居るんだよ?それに来年はまた孫もできるし、もしかしたらふたりになるかもしれないし」
「…何がふたりになるんだ?」
ひとりは分かるが、ふたりとは?
十六夜が首を捻っていると、朔は輝夜の肘を突いて合図を送り、息吹にもにこにこしながら見つめられて言わざるを得ない状況になった。
「ええと父様…実はお嬢さんと良い仲になりまして…」
「…良い仲?あの娘を嫁にするということか?」
「いえいえ、健全なお付き合いからだそうで、嫁になってもらえるかはまだ当分先の話になりそうです」
当分先の話であってもそれは喜ばしいことで、十六夜がふっと笑うと皆はその笑みに驚愕した。
「だがいずれこれで全員俺の子は所帯を持つことになりそうだな。いよいよか」
いよいよ旅に出る時が近付く。
だが十六夜と息吹はそれを悲観するでもなく楽しみにしていた。
あらたな人生が始まるのだから。
食卓には自分の分の料理があり、ひらりと庭に舞い降りると、朔たちが一斉に声をかけた。
「父様、お疲れ様でした」
「…ああ」
「明日からは復帰します。今までご迷惑をおかけしました」
「あれを仕留めただけで十分だ。…輝夜、お前は残るんだな?」
居間に上がった十六夜を追って皆が食卓の前に座ると、輝夜は頷いて頭を下げた。
「幼い頃突然出奔して多大なるご迷惑をおかけしましたが、戻って参りました。ここに置いて頂けるのであれば、兄さんを助けて尽力したいと思います」
「そうか、それは助かる。お前もさぞ苦労しただろう、しばらくはゆっくりするといい」
「いえいえ、私も明日から百鬼夜行に参加致します。まあまあ父様、どうぞ」
盃を持たせてお酌をすると、帰還を知った息吹が居間に戻って来て隣に座った。
「お帰りなさい。もう若くないのに今までお勤めご苦労様でした」
「…若くないとか言うな」
「え?だってもうひ孫も居るし玄孫も居るんだよ?それに来年はまた孫もできるし、もしかしたらふたりになるかもしれないし」
「…何がふたりになるんだ?」
ひとりは分かるが、ふたりとは?
十六夜が首を捻っていると、朔は輝夜の肘を突いて合図を送り、息吹にもにこにこしながら見つめられて言わざるを得ない状況になった。
「ええと父様…実はお嬢さんと良い仲になりまして…」
「…良い仲?あの娘を嫁にするということか?」
「いえいえ、健全なお付き合いからだそうで、嫁になってもらえるかはまだ当分先の話になりそうです」
当分先の話であってもそれは喜ばしいことで、十六夜がふっと笑うと皆はその笑みに驚愕した。
「だがいずれこれで全員俺の子は所帯を持つことになりそうだな。いよいよか」
いよいよ旅に出る時が近付く。
だが十六夜と息吹はそれを悲観するでもなく楽しみにしていた。
あらたな人生が始まるのだから。

