すっぽりと、細身だけど大きな身体で覆われてしまった。
「なにすんの」
「昨日は途中で倒れちゃって勿体なかったから。梁ちゃんを、堪能してる」
「なにが嬉しくて連日愛の胸に顔埋めなきゃなんないの」
「こうしていれば、梁ちゃんの心の振動が伝わってくるでしょ?」
「…………」
「それに、ボクの鼓動も感じるでしょ?」
「……うん」
「こんなにドキドキしてるんだよ。梁ちゃんといると」
恥ずかしい。こんなの。
「ああ。最高に幸せ。死ぬまでこうしてくっついてたい」
「他にやることあるだろ」
「そうだね。まだキスもしてないもんね、ボクたち」
「そっちにもってくな」
「……スキップする?」
「ストップする!!」
とばしてどうする、とばして。
「あー、幸せ」
「あたしは苦しい」
……だけど、心地良い。
「もっと苦しんで」
「殺す気?」
「押しつぶされてしまいそうなくらいボクからの愛を感じて」


