ヤンデレくんとツンデレちゃん

思わず声を荒げてしまったが、廊下はすっかりひとけもなくなったようで、この部屋にあたし達が残っていることは気づかれてはいなさそうだ。


「ボクが無理を……? いつ?」

「いつもだよ」


朝あたしの家に迎えにくるために、

何時に起きてるの?


まっすぐ帰ればどれだけ時間ができる?


忙しいんでしょ?

やることいっぱいあって疲れてるんでしょ?


「してないよ、梁ちゃん」

「してる。オーバーワークだよ」

「はは。梁ちゃんは、そんなこと考えなくていいんだ」

「そういうわけにはいかない」

「優しいんだね。でも、大丈夫」

「……また……また、倒れられちゃ困る」

「梁ちゃん」

「だから、もう、一緒にいるのやめよ」

「梁ちゃん、聞いて」

「なに」