ヤンデレくんとツンデレちゃん

「梁ちゃん」


愛が、真面目な顔つきになる。


「あのね、梁ちゃん。ボクは梁ちゃんのことずっと見てきたからわかるんだ」

「なにが」


今度は胸がざわついた。

なにがわかったというの……?


「ごまかしてるよね」


――!


「もしも梁ちゃんが心の底からボクのこと嫌いだってなら、望み通り、消えてあげる」


……消える?


「だけどさ。思ってないよね?」

「それ……は……」


思ってない。

消えてほしくなんかない。


「書いてあるよ」

「はぁ……?」

「顔に、書いてある」

「書いてあるって……なにが……」

「“寂しかった”って」

「……!!」

「ボクと一緒にいたいって、書いてある」

「……デタラメ言わないで……」


もう、やめてよ。


「ボクだって寂しかった。梁ちゃんと話せなくて」

「その割には女の子たちと楽しげにしてたよね」

「心は泣いてたよ?」

「どうだか」

「なにがあったの?」

「!」

「なにが梁ちゃんをそんな風にさせたの?」

「それ……は……」