ヤンデレくんとツンデレちゃん

「そんなことで、そんなに、喜ぶな」

「だけど梁ちゃんは、やっぱり“梁ちゃん”って感じかな」

「……どっちでもいいよもう」

「残念だな」

「なにが?」

「この部屋が、いま、薄暗くて」

「なんで」

「梁ちゃんの染まった頬の色、ちゃんと確認できないから」


……!!


「だっ……誰が、」


そっと、大きな手を頬に添えてくる。


「触るなっ……」

「認めちゃえばいいのに」

「なに……を……、」

「ボクのことだいすきって」

「……顔がね!」

「顔だけ?」

「そうだよ」

「ほんとかなぁ?」

「ねえ、名前呼んだんだから……約束守ってよ」

「そうだね。ほどくね」