眼鏡くん優しいじゃん。

感謝感謝。


で、肝心のプリントってどこかな。

机に押し込んじゃったか……?


「ダメだよ、梁ちゃん」


は?


「そういうのは、自分でやらないと」


突如、現れたのは――アイツだ。


闇雲愛。


さっき離れたとこで女の子に囲まれいてた気がしたが、いつの間にやらあたしの隣にいる。

あんたは忍者か。


「……そっか。じゃあ、先生には僕から板野さん遅れるって伝えておくね」

「えっ」

「頑張って」


そういうと、眼鏡くんは行ってしまった。


「もう、邪魔しないでよ」

「梁ちゃんがズルしようとするから」

「たかが課題じゃん」

「ボクが教えてあげる」

「あんたが?」

「手とり足取り。梁ちゃんが満足するまで、いくらでも……ね」


言い方がものすごくいやだ。


「結構です」