心配そうに見上げてくる愛が愛しいとさえ思えた。 どんなけあたしのこと好きなのよあんた。 こっちが心配したいよ。 女の子選びたい放題の人間が、あたしに嫉妬しないでよ。 「あたしが好きなのは愛だよ」 今なら素直に言えてしまう。 「梁ちゃん……」 「愛が好き」 「嬉しい、梁ちゃん」 「苦しいよ」 抱きしめてくる愛のこと、ギュッと抱きしめ返しながら思う。 あたしは自分が思う以上にこの人のことが好きなのだと。