「めぐむ!!」


――?


転校生が、そう叫ぶ。


「花澤、自己紹介を……」

「めぐむー!」


担任を無視して、ハナザワと呼ばれた少女が愛に向かって手を振る。


ここでようやく愛が前を向いた。


「……未兎(みと)?」


目を見開いて驚く愛。

知り合い……なのかな?


すると、少女が愛の席まで歩いていく。


「おはよう、めぐむ」

「……なんて格好してるの」

「ここの生徒になったよ」

「見ればわかるけど。なんで?」

「めぐむと一緒にいたいからだよ。1秒でも長く」