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「みんなとは入学式の時に一度会っているんだが、改めて"初めまして"と言っておこう。それと入学おめでとう一年生諸君。私は海原 清美(ウミハラ キヨミ)」



南校舎、春の麗らかな日差しが差し込む生徒会室に奥に配置された事務的かつ大きな机。

机の上にはキッチリと整理された資料が並べられている。

ペンのひとつすらも所定の場所があるかのような整頓具合だ。




胸まであるストレートの艶やかな黒髪。

深い海の澄んだ瞳とそれを囲う長い睫毛。

左目の下の涙黒子からは清潔な色っぽさが漂う。

シルバーのツーポイン眼鏡。



見るからに神経質そうで、

そして息を呑むほど美人な女——

海原 清美は魅惑的な赤い唇に弧を描く。




「生徒会執行部の会長をしている」




不敵な微笑みに、会長と向かい合う1年生たちは男女関係なく見惚れて頰を染めた。