菊谷くんは、一瞬目をクルっと丸くしたあとで、
「ありがとうな。でもロウが聞いたら更に拗ねるだろうな〜」
と言って笑っていた。
「お、お母さんが、前にそう言ってたから…それだけだからね!あたしじゃ、ないから…!」
「あはは。じゃあそういう事にしておくよ」
「……」
"ありがとうな"だなんて否定しないところが、さすがだと思った。
あたしの借り物は、"イケメン"だったんだ。
みんなも納得するようなイケメンっていったら、転校してきたあたしは菊谷くんしか知らなかったし、お母さんもそう言ってたから大丈夫かな、って。
本当にただそれだけ。
でも、あとで内容を知った佐久田くんは、菊谷くんの言った通り拗ねていた。
別に佐久田くんの顔が悪いわけじゃないけど、世間一般的に言う"イケメン"とは違う気がしたから。
それから午前中は、体育委員の仕事をしながら競技を見たりして終わった。
菊谷くんはやっぱり運動もできるみたいで、1年生や2年生の女子も、菊谷くんの身のこなしを見て騒いでいた。
佐久田くんも運動は得意みたいで、小野さんはいつ見ても鈍臭かった。
「ありがとうな。でもロウが聞いたら更に拗ねるだろうな〜」
と言って笑っていた。
「お、お母さんが、前にそう言ってたから…それだけだからね!あたしじゃ、ないから…!」
「あはは。じゃあそういう事にしておくよ」
「……」
"ありがとうな"だなんて否定しないところが、さすがだと思った。
あたしの借り物は、"イケメン"だったんだ。
みんなも納得するようなイケメンっていったら、転校してきたあたしは菊谷くんしか知らなかったし、お母さんもそう言ってたから大丈夫かな、って。
本当にただそれだけ。
でも、あとで内容を知った佐久田くんは、菊谷くんの言った通り拗ねていた。
別に佐久田くんの顔が悪いわけじゃないけど、世間一般的に言う"イケメン"とは違う気がしたから。
それから午前中は、体育委員の仕事をしながら競技を見たりして終わった。
菊谷くんはやっぱり運動もできるみたいで、1年生や2年生の女子も、菊谷くんの身のこなしを見て騒いでいた。
佐久田くんも運動は得意みたいで、小野さんはいつ見ても鈍臭かった。



