「夢希、オレじゃだめなの?」
なぜか菊谷くんの隣に座っている佐久田くんが立候補してきて、少し考えてはみたものの、
「…多分、ムリ」
断ることにした。
「えーっ、オレは無理って借り物の内容何なんだよー」
佐久田くんは断られたからか、不満そうに口を尖らせていた。
「じゃあなロウ、ちょっと行ってくるわ。夢希行こうか」
そう言うと菊谷くんは、立ち上がってあたしの方に来た。
ゴールの方を見ると残り時間1分となっていて、既にひとりゴールしているのが見えた。
当たり前だけど、いつまでも借り物を探せるわけではなく、制限時間が設けられている。
「毎年みんな借り物には苦戦してるよ。で、夢希のは何だったの?」
相変わらず、背が高い菊谷くんの声は、頭の上から降ってくるようだった。
「イ……」
「い?」
あたしはそれ以上言えなくて、とりあえずゴールしてから菊谷くんに借り物の内容を書いた紙を見せた。
なぜか菊谷くんの隣に座っている佐久田くんが立候補してきて、少し考えてはみたものの、
「…多分、ムリ」
断ることにした。
「えーっ、オレは無理って借り物の内容何なんだよー」
佐久田くんは断られたからか、不満そうに口を尖らせていた。
「じゃあなロウ、ちょっと行ってくるわ。夢希行こうか」
そう言うと菊谷くんは、立ち上がってあたしの方に来た。
ゴールの方を見ると残り時間1分となっていて、既にひとりゴールしているのが見えた。
当たり前だけど、いつまでも借り物を探せるわけではなく、制限時間が設けられている。
「毎年みんな借り物には苦戦してるよ。で、夢希のは何だったの?」
相変わらず、背が高い菊谷くんの声は、頭の上から降ってくるようだった。
「イ……」
「い?」
あたしはそれ以上言えなくて、とりあえずゴールしてから菊谷くんに借り物の内容を書いた紙を見せた。



