15歳、今この瞬間を

何が大丈夫なんだか…。

「…ふふ。……」

気付けばまた上がる口角に、戸惑いの気持ちが生まれる。

自分がちゃんと笑えているのかも、よく分からないくせに。

…やっぱり、さっきの疲れていない発言は撤回、新しい環境にだいぶ疲れているみたい。

今日はもう、眠ろうーーー。

佐久田くんから《おやすみ》ってきてたけど、それには返信しなかった。


日曜日、お母さんから出かけないかと誘われたけど、テスト勉強を理由に断った。

まぁ、いつも何かしら理由をつけては断るんだけど。

お父さんとお母さんで仲良く行けばいいんだから、そこにあたしを引き込まないでほしい。

理由に使ったテスト勉強なんて、ホントはするつもりなかったあたしだけど、菊谷くんの好意(?)をなかったことにするのも悪い気がして、一応机に向かう。

「…」

ーーーこれ以上、近寄らないでほしい。