15歳、今この瞬間を

「そう、ここ…」

答えるあたしは、ぎこちなかった。

「ふーん…、じゃあな」

ロウはそれだけ言うと、荷物をまとめて行ってしまった。

「……」

さっきまでロウが座ってた席を、あたしは見つめるだけで……ロウはとっくに居ないのに、身体は動かなかった。

「井上さん?どうしたの?」

「…あ、いえ」

まっすーに声をかけられ、その流れで席についた。

さっきまでロウが座っていたと思うと……どうしても緊張してしまう。

みんなが移動を終えて少し静かになった教室を見渡すと、真ん中の1番前にリョウくんがいた。

そしてどうしても探してしまうロウの存在だけど、ひと回り見てみても見当たらない。


あーーー……。


「……っ」

ロウ……見つけたーーー。

なかなか見つけられなかったロウは、机に突っ伏していたからだった。

それを見て、あたしは泣きたいのをこらえながら、両手で自分の身体をぎゅっと抱きしめた……。