15歳、今この瞬間を

ロウはあたしからマフラーを受け取ると、慣れた手つきでふんわりと首に巻いた。

「じゃあな、また学校で」

「うん」

あたしはロウを見送ってから、エントランスに入っていった。

よく、背中が見えなくなるまで見送るとかいうけど、途中で振り返られたら恥ずかしいから、さすがにそれはできなかった。



そして新学期、

「それでは、番号を確認した人から移動するように!」

騒がしい教室で声を張り上げているのは、もちろんまっすー。

「夢希ちゃんの席、どこ?」

「あたしは…窓際だ」

黒板に書かれた番号を確認して、小野さんに伝えた。

「そうなんだー、離れちゃったね〜」

そう言って残念そうにしているのは、小野さん。

新学期恒例の、席替えだ。


あたしの席ーー窓際は窓際でも…

「あれ?夢希の席、オレんとこ?」

さっき決まったあたしの席には、荷物を片付けているロウが座っていた。