15歳、今この瞬間を

"この若さで、人の死を背負う必要はない。私たちがありさの死を受け入れるまでに時間がかかってしまって…もっと早くに来るべきだった。辛い思いをさせて申し訳なかった。ありさのことは、思い出の1つとしてくれたらそれでいいからーー"

こんなことも、言ってくれたそうだ。

「オレ…ありさのこと好きだったから、許してくれたとは思わないけど、かなり救われたんだ」

そうだよね……話の流れで想像はついていたけど、やっぱりロウもありさちゃんのことーー…。

「でも、オレのした事がなかったことになる訳じゃないから。ありさとリョウに、一生償っていこうって決めた」

「……」

今でも、ありさちゃんのことーー?


「だからオレには、夢も希望も…要らない。夢希に会うまでは、そう思ってた……」

え……。

「ーーごめんな、長々と。これが、夢希の知りたかった最低なオレ」

突然そう締めくくると、ロウは笑顔になった。

いつもの朗らかな笑顔とは違う、少し疲れたような…でもどこか吹っ切れたようなーーそんな笑顔だった。