15歳、今この瞬間を

「次、もしまた転校することになっても、夢希は大丈夫だから。もう反発で髪の毛染めたりすんなよ?」

「う、ん…」

ロウという人は……本当に…絶対、敵わない人だ。

「どこにいても、オレがいるから。離れても変わらないって言っただろ?運命共同体だからな(笑)」

「ーー……っ」

そんなことを言われたら、あたしじゃなくても泣くしかないでしょ。

まるで、ロウから好きだと告白されたみたいだった。

黙って涙を拭き続けるあたしの背中を、ロウはポンポンと優しく叩いた。

お母さんは、ロウのことをまだ子どもだと言ってたけど、あたしには何歳も歳上の大人に見えるよ。


「三浦がーー、」

少しして泣きやんだ頃、ロウの話は再開した。

「三浦が、ありさが死んだのはオレのせいだって言ったの、覚えてるよな?」

あたしは、黙って頷いた。

身体ががドクンドクンと鳴り始めて、うまく返事が出来なかった。

「ありさが死んだ日、オレたちはここにいたんだ」

「…」