「ありがとう」
お礼を言ってからスマホを受け取り、今度は確実に上着のポケットに入れた。
「じゃ、じゃあ…」
「あ、オレももう帰るから、そこまで一緒に行こ?」
「え」
思わぬ展開に戸惑うあたしのことなんかお構いなしのロウは、あたしに向かっていつもの笑顔をして見せた。
「忘れるなよ、ロウ」
そこへ、突き刺さるようなリョウくんの声が、あたしのすぐ隣にいるロウめがけて飛んできた。
こんなに冷たい声を出すなんてーーあたしまで、ピリピリとする。
「……」
見上げたロウは振り向きもせず、それに対して右手をあげただけだった。
"了解"ってこと?忘れるなって、なんのことだろう。
「夢希、気をつけて帰れよ」
「う、うん」
不安なドキドキ感に包まれながら振り返ると、リョウくんはいつもの爽やかな笑顔をしていた。
そんなリョウくんを見ていると、どこからあんなに冷たい声が出るのだろうと思ってしまう。
お礼を言ってからスマホを受け取り、今度は確実に上着のポケットに入れた。
「じゃ、じゃあ…」
「あ、オレももう帰るから、そこまで一緒に行こ?」
「え」
思わぬ展開に戸惑うあたしのことなんかお構いなしのロウは、あたしに向かっていつもの笑顔をして見せた。
「忘れるなよ、ロウ」
そこへ、突き刺さるようなリョウくんの声が、あたしのすぐ隣にいるロウめがけて飛んできた。
こんなに冷たい声を出すなんてーーあたしまで、ピリピリとする。
「……」
見上げたロウは振り向きもせず、それに対して右手をあげただけだった。
"了解"ってこと?忘れるなって、なんのことだろう。
「夢希、気をつけて帰れよ」
「う、うん」
不安なドキドキ感に包まれながら振り返ると、リョウくんはいつもの爽やかな笑顔をしていた。
そんなリョウくんを見ていると、どこからあんなに冷たい声が出るのだろうと思ってしまう。



