正直、学力は転校してきたときのあたしくらい、S高より下のランクのN高あたりがせいぜいだと思っていた。
とくん……と、鼓動する。
「そうなんだー、S高ってけっこう人気なんだね。あたしも頑張らなきゃ!」
なんだか嬉しくて、声が上ずる。
おかしなテンションのまま、それに気付かれたくなくて喋り続けるあたしーー、
「ロウといえば、文化発表会で一緒にまわってた時、三浦さんって子に会ってさ〜」
「…三浦?」
あたしはまだ、リョウくんの表情が曇っていくことに、気がつかなかった。
「そう、三浦さん。あたしまた、ありさちゃんに似てるって言われたんだよ〜。ありさちゃんってどんな子……」
「……」
「だった…の……」
やっと、リョウくんの表情の変化に気づき、触れてはいけなかったと後悔したあたし。
「あ、あは…ごめん、関係、なかったね…こんな話」
気まずい雰囲気の中、どうしたらいいのかわからないあたしの言葉だけが、宙をさまよう。
とくん……と、鼓動する。
「そうなんだー、S高ってけっこう人気なんだね。あたしも頑張らなきゃ!」
なんだか嬉しくて、声が上ずる。
おかしなテンションのまま、それに気付かれたくなくて喋り続けるあたしーー、
「ロウといえば、文化発表会で一緒にまわってた時、三浦さんって子に会ってさ〜」
「…三浦?」
あたしはまだ、リョウくんの表情が曇っていくことに、気がつかなかった。
「そう、三浦さん。あたしまた、ありさちゃんに似てるって言われたんだよ〜。ありさちゃんってどんな子……」
「……」
「だった…の……」
やっと、リョウくんの表情の変化に気づき、触れてはいけなかったと後悔したあたし。
「あ、あは…ごめん、関係、なかったね…こんな話」
気まずい雰囲気の中、どうしたらいいのかわからないあたしの言葉だけが、宙をさまよう。



