ひと通り苦手対策をした後、
「よし、じゃあ夢希にはこれをプレゼントしよう」
渡されたのは、テストのヤマプリントだった。
「嬉しいような嬉しくないような…いつもありがとう(笑)」
「なんだよその反応(笑)。夢希だけのために作ったんだから、もっと感謝しろって」
"夢希だけ"ーー?
「あれ?ロウは?」
「ロウ?」
言ってしまってから、はっとした。
佐久田くんのことをロウと呼んでいることは、リョウくんには言っていなかった。
彼氏以外の人のことを下の名前で呼んでいるだなんて言いにくかったし、ロウとリョウくんが前にも増して不仲に見えることも、理由のひとつだった。
「そうだな、ロウにもあげとくか。アイツもS高志望してるだろうしな、行けるかどうかは別として(笑)」
「…」
良かったーーあたしがロウと呼んだことを、幸いにもリョウくんは気にしていないようだった。
てか知らなかった、ロウもS高志望なんだ…。
「よし、じゃあ夢希にはこれをプレゼントしよう」
渡されたのは、テストのヤマプリントだった。
「嬉しいような嬉しくないような…いつもありがとう(笑)」
「なんだよその反応(笑)。夢希だけのために作ったんだから、もっと感謝しろって」
"夢希だけ"ーー?
「あれ?ロウは?」
「ロウ?」
言ってしまってから、はっとした。
佐久田くんのことをロウと呼んでいることは、リョウくんには言っていなかった。
彼氏以外の人のことを下の名前で呼んでいるだなんて言いにくかったし、ロウとリョウくんが前にも増して不仲に見えることも、理由のひとつだった。
「そうだな、ロウにもあげとくか。アイツもS高志望してるだろうしな、行けるかどうかは別として(笑)」
「…」
良かったーーあたしがロウと呼んだことを、幸いにもリョウくんは気にしていないようだった。
てか知らなかった、ロウもS高志望なんだ…。



