リョウくんと過ごす休日は、テスト勉強や受験勉強をすることが多くて、今日も例外ではなかった。

あたしも、持ってきたノートをカバンから出して、パラパラとめくりながらリョウくんを待った。

「お待たせ」

程なくして、マグカップを両手に持ったリョウくんが、部屋に戻ってきた。

「もうすぐ期末テストだけど、はかどってる?」

「……ぼちぼち、かな」

昨日は小野さんとおしゃべりして終わっちゃったし…。

でも実際のところ、周りがどれだけ頑張っているかなんて知らないあたしの勉強量が、どこに位置しているのかなんてわからなかった。

「今回のテストで貼り出されたら、夢希も余裕でS高レベルになるから、頑張ろうな!」

「うん」

優しく笑うリョウくんを見ていると、いろんな意味で複雑な思いになる。

一緒にS高に行こうと、あたしの勉強を見てくれるリョウくん。

そのおかげで、少しずつ順位が上がってきているあたしにも、今ではS高が見えてきている。