「そうだね、そうするよ」

そのリョウくんに聞けないから、小野さんに聞いたんだけどな。

でもちょっとだけ収穫、ありさちゃんが亡くなったのは病気だったんだ。

ロウのせいじゃ……ないじゃん。

「…」

少し安心したあたしは、笑顔で2つ目のドーナツに手を伸ばす小野さんを見ながら、ジュースを一口飲み込んだ。

「そんなことより夢希ちゃん、菊谷くんとはどうなの⁈」

「え⁈ど、どうって…?」

急に小野さんの顔がアップになって、思わず身がのけ反りそうになるあたし。

「も〜っ、付き合ってるんでしょ⁈何か進展はあったぁ?」

「え、まぁ、えと……別に」

あたしとリョウくんとの間には、小野さんに話すようなことなど、何もない。

付き合っていたら……フツー…ほら、色々…あるでしょ?

でもあたしとリョウくんは、まだ手を繋ぐくらいのことしかしていない。