15歳、今この瞬間を

「運命共同体なんだろ(笑)?」

さっきあたしが言ったことを逆手に取られ、もう後には引けなかった。

「ロウ……って、呼べばいいんでしょ」

「よし、合格!」

恥ずかしすぎてちらりとしか見れなかったけど、佐久……違った、ロウは、嬉しそうに見えた。

そしてあたしは、全身に溜まった熱を放出できないままでいた…。

時おり吹いてくる風に洗われても、それは変わらなかった。

あたしーーー…。

「閉会式、どうする?」

「…」

そんな笑顔で、あたしを見ないで。

「行かないとリョウが心配するぞ?」

閉会式なんかどうでもいいーーそう思っていたあたしの胸に、チクリと何かが刺さったようだった。

"夢希は、リョウの彼女だ"

「そう…だよね」

佐…ーーーロウの言葉を、思い出した。

たまに、ロウは人の心の中がわかるんじゃないかと思う時がある。