15歳、今この瞬間を

「でも、時間ちょうだい?準備ができたら話すよ」

「…わかった。言いにくかったら、ラインでもいいよ」

「いやいや、話すから(笑)。気のつかい方おもしろすぎ」

そう言って、佐久田くんは笑った。

「…」

その笑顔は、あたしを癒した後で…高揚させる。

「夢……」

「も、もっと…佐久田くんのことが、知りたいって……思っちゃ…だめかな」

一歩、佐久田くんに近づいたあたしは、両手でその腕を掴んで言った。

どうしてこんなことを言ったのか……何でこんなにも高鳴るのかーーー手のひらから身体中に熱が充満して、もうどうしようもなかった。

「いいけど…つまんないよ、オレって(笑)」

「つまんなくても、大丈夫……!」

「じゃあさ、もう佐久田って呼ぶのやめてくれる?」

「……ゔ」

都合のいい時だけロウって呼ぶなってことだよね…イタイとこついてくるわ。