「じゃあ、話してよ。あたしは……ロ、ロウの、なに…?ズルイよ……」
あたしは、そこまで物分かりのいい性格じゃない。
「夢希……」
一瞬、目を見開いた佐久田くんだったけど、すぐに愉(たの)しそうに笑いだした。
「あはは…!夢希こそズルイし!ロウとか運命共同体とか言われたら、オレ話すしかなくなるじゃん(笑)!」
「……」
確かに、この場面で持ち出したネタとしてはズルイかもしれない。
でも、あたしを無視しないで欲しかった。
あたしの知らない佐久田くんの過去を、知りたいと思った。
それが辛い話でも、受け止めたいと思った。
いつだってあたしのことを、受け止めてくれたようにーー……。
それだけ、あたしにとって佐久田くんという存在が大切に想えて、同時にリョウくんに対する自分の気持ちに、疑いの芽が顔を出していた。
「わかったよ、全部話す」
そう言った佐久田くんの表情は、真剣そのものだった。
あたしは、そこまで物分かりのいい性格じゃない。
「夢希……」
一瞬、目を見開いた佐久田くんだったけど、すぐに愉(たの)しそうに笑いだした。
「あはは…!夢希こそズルイし!ロウとか運命共同体とか言われたら、オレ話すしかなくなるじゃん(笑)!」
「……」
確かに、この場面で持ち出したネタとしてはズルイかもしれない。
でも、あたしを無視しないで欲しかった。
あたしの知らない佐久田くんの過去を、知りたいと思った。
それが辛い話でも、受け止めたいと思った。
いつだってあたしのことを、受け止めてくれたようにーー……。
それだけ、あたしにとって佐久田くんという存在が大切に想えて、同時にリョウくんに対する自分の気持ちに、疑いの芽が顔を出していた。
「わかったよ、全部話す」
そう言った佐久田くんの表情は、真剣そのものだった。



