15歳、今この瞬間を

三浦さんの言ったことを組み立てると、こうなる。


佐久田くんのせいで……ありさちゃんが、死んだーーー。

そして佐久田くんは、それを認めていた……。

「…」

言葉を返せないあたしは、会話に入っていったことをひどく後悔していた。

いや、あたしを目の敵みたいに扱った三浦さんが悪いんだ。

あたしのせいじゃない……でも、出来るならここから離れたい。

誰の顔も、見れない。


「夢希がなんて顔してんだよ」

ふと頭の上から声がおりてきて、手のひらがあたしの頭をなでる。

それはやっぱり、良く晴れた青空のような匂いを連れてくる。

そしてそんな佐久田くんの手は、初めて触れた時と同じで、あたたかかった。

「三浦、夢希は悪くねーだろ」

「でも…それじゃありさが……!」

キュッと唇を結んだ三浦さんは、泣きたいのをこらえている様にも見えた。

「悪いのは、オレだ。」