15歳、今この瞬間を

リョウくんが他の女子と話していても何とも思わなかったのに、おかしいでしょ。

「……」

あたし、ヤキモチやいてんの…?

「ありさは、」

勝手にモヤモヤしていると、佐久田くんが口を開いた。

「ありさが、過去になったことなんか…一度もない」

強い意志を感じるその言葉に、あたしは佐久田くんの顔を見ることができなかった。

「何カッコつけたようなこと言ってんの⁈ありさは……ありさはあんたのせいで…!」

「ああそうだよ……!」

「だいたいその子がちょっとありさに似ているからって、ロウもリョウくんも何なのよ⁈ありさが……かわいそう!」

吐き捨てるように言葉を発した佐久田くんと、だんだんヒートアップしてきた三浦さん、そしてなぜか三浦さんににらまれるあたし。

「ちょっとあたしは関係ないでしょ。それに、佐久田くんがありさちゃんて子に何した」

「死んだのよ」


え……。


あたしの言葉を遮った三浦さんの言葉に、一瞬で空気が凍りつく。