15歳、今この瞬間を

「え……?」

思わず見つめた佐久田くんの顔は、射し込む光に照らされて何だかキレイだった。

「リョウのこと。ま、付き合ってるんだし?当然といえば当然か」

「あ……」

改めて付き合っていることを言われると、それはそれで意識してしまうのだけど、

「オレのことロウって呼ぶのに超苦労してたくせに(笑)」

そのイタズラっぽい笑顔にーー何でだろう……あたし…。

「あれは…!佐久田くんがイキナリ振ってきたからでしょ…ッ」

「あはは…!」

その笑い声が、響くーーー……。

「あ、あたし、トイレ行ってくるね…っ!」

「ん?おぉ」

佐久田くんは、いつもと変わらない笑顔であたしに手を振った。


あたしは近くのトイレに入ると、鏡の前で胸に手をあてた。

「……」

何でこんなにも、あの笑顔にドキドキするのーーー……。