15歳、今この瞬間を

あたしはそれを、しゃがんで拾おうとしたーーー…。

「夢希ってもしかしてドンくさいのか?」

そしたら、あたしの目の前で可笑しそうに笑いながら、同じようにシャーペンを拾おうとした人がいた……。

「ち…ちが……!」

きちんと否定もできず奪い取るようにシャーペンを拾うと、さっさと立ち上がったあたし。

触れた指先が、トクトクと音を立てる。

佐久田くんと触れた指先が、トクトクとーーー……。

「じゃあさっさとメモって次行こうぜ」

佐久田くんは、メモ帳の上でさらさらと滑らかにシャーペンを動かした後、あたしの顔を見て言った。

「…わ、わかってるよ」

言ってからあたしは、すぐに目をそらしたーー。

文字が上手く書けなかったのは、指先が…トクトクと音を立てていたから。


それから1年生の作品をもうひとクラス見て、2年生の作品もいくつか見て回った。

巨大な粘土作品や写真を展示しているクラスもあれば、今流行りの黒板アートを展示しているクラスもあった。