夢を叶えた、その日まで。


ああ、別れたばっかりなのに、もう彼の声が聞きたい。



そう思っていると。



「冬香っ!!」



……幻聴だろうか。



不意に、後ろから彼の声が聞こえた気がした。



振り向いちゃダメだって分かってるのに、体は勝手に動いてしまって。



ゆっくりと、振り返る。



遠目から見ても分かるほどに、彼は必死な顔をしていて。



せっかく覚悟を決めたんだから、もう何も聞きたくない。



そう思うのに、彼の顔を見るとやっぱり、そばへ駆け寄りたい衝動に駆られてしまう。