「勉強するぐらいなら修行をした方がいい」
な、な、なにこの人!
「それ、勉強ができる人しか言えない事ね」
「俺は勉強から逃れられないのかっ…」
疾風はついに頭を抱えてしまった
「そういえば、テストが終わると帰省期間もすぐそこね」
実乃梨がハッとしたように言った
『き、帰省期間?!何それ?!』
「帰省期間も知らないのか?」
優斗が驚いた顔であたしをじっと見てくる
「帰省期間は閉寮になるからみんな家に帰るんだよ」
「疾風でも知ってるのに紗夢が知らないなんて…。よかったわね、疾風」
ふふっと笑う実乃梨
絶対に疾風のことバカにしてる…
そんなことより帰省期間があったなんて誤算だった
あたしの背中の傷がズキリと傷んだ