(君は生きたいと思う?)
「思わない。もういいんだ明日にでも死ねたらいいのにね。」
その頃はそう思ってた。
何も出来ない自分が許されるとは思わないし、長く生きて苦しめられるならさっさとこんな世界おさらばして
新しい人生を始めた方がいいに決まってる。
でも僕は意地っ張りでわがままだからさ、1日でも長く生きたいと願うんだ。
ああ。もう自分の思考さえも矛盾しているのになんで僕は生きているんだろう。
ぶっ壊れた無力な自分がここに存在する意味はなんだろう。
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そんなことを考えながらふらっと病室を出て、大きな窓がある、階段横の机が置いてある場所に行った。
降り注ぐ無数の星と街の夜景がとても綺麗で見とれてたら、長い前髪で目を隠して少し下を向いている君に出会ってしまったんだ。
その時、まるで時が止まったかのように、長い髪で顔を隠している君を見て言葉がでなかった。
夜にひっそりと咲く一輪の幻の花のように君が無性に美しく見えたから。
今までなんで生きてたんだろうって思ってたけど、それは君に会うためだったのかもしれない。

