「どうしたの?迷子?」 少女は顔の向きをこちらに変えた。 「あ、大丈夫、です」 元気そうな笑顔で少女は言う。 リリアは昔の自分を思い出した。 「大丈夫ではないでしょう?ご両親はどちらに?」 「…父も母もいないんです」