「えぇ、大丈夫よ。」 少し、ドキドキしただけ。 そして、そのドキドキが、リリアの心をゆっくりと溶かしていく。 胸の奥に火が灯ったように、リリアの心が熱くなった。 「リリア姫、これを伝えたくてずっと探しておりました。」 マルスはリリアの手を取り、自分の唇までもってきた。 「どうか私と音楽会のペアを組んでください。」