リリアは何事もなかったかのような顔でそう言った。 手が震えているリリアの前に、レオンは膝まづいた。 「リリア姫、悩み事でしたらこのレオンが聞いてさしあげましょう。」 リリアの前に手を差しのべる。 「レオン王子……」 リリアはきゅんとしたような顔を見せるかと思えば、それは一瞬で腐った魚を食べたような顔へと変わった。 「なぜ、上から目線ですの?」