「おい」 レオンの言葉にも動じない。 ただリリアは、自分に言い聞かせていた。 大丈夫、お兄さまだもの。 その言葉を、安心できるまで。 やっと安心できたところで、一呼吸おく。 「レオン王子、何かおっしゃいました?」