言われた通りスプーンにカレーをすくって彼の口元へと運ぶ。
そしたら彼はあーん、と口を開け、ぱくっと一口でキレイに食べてくれた。
その瞬間、何とも言えない恥ずかしい気持ちでいっぱいになる。
わあぁ、なにやってんだろ。カップルみたいじゃん。
って、一応カップルなんだけど……。
「さんきゅ。うまかった」
食べ終えたりっくんはそう言いながら満足そうに笑って、私の頭をポンポンとなでる。
すると、その様子を見ていたらしいさっきの男子たちがまた騒ぎ始めた。
「うわ、なんだよあれ!」
「ムカつくな~!イチャイチャしやがって!」
「バカップルうぜー。行こうぜ」
そして文句を言いながらその場を去っていく。
それを聞いたらますます恥ずかしくなってきて、思わずりっくんに声をかけた。
「ねぇりっくん……なんか今の、すごい見られてたみたいだよ」



