【完】俺がずっと、そばにいる。


お昼休みは、みんなにアピールする作戦第二弾ということで、りっくんと二人で学食で食べることにした。


いつもはりっくんは玲二くんと、私は琴子と食べてるんだけど、今日は特別。


カウンターで料理を受け取ったあと、四人掛けの丸いテーブルに隣り合わせで座る。


今日の注文は、私はカツカレーの大盛り、りっくんは唐揚げ定食の大盛り。


カツカレーに乗ったヒレカツはもちろんジューシーでおいしかったけれど、揚げ物大好きな私にとって、りっくんのプレートに乗った山盛りの唐揚げもまた実に魅力的だった。


横から絞ったレモン汁のいい香りが漂ってきて、食欲がますますそそられる。


思わずじーっとそちらを見てしまう。


「……わあぁ、唐揚げ定食もいいなぁ」


「は?」


「ねぇりっくん、その唐揚げ一個だけ分けてもらったりしちゃダメ?」