気が付いたら、私は病院の病室にいた。


いつの間に運ばれてきたんだろう。


あれ?そういえば、りっくん……。りっくんは、どこ?


キョロキョロと辺りを見回すと、目の前にはベッドがひとつあって、私は慌ててそのベッドに駆け寄る。


覗き込むと、そこには頭と腕を包帯でぐるぐる巻きにしたりっくんが静かに横たわっていた。


「りっくんっ……!」


彼は息をしているものの、その目はしっかりと閉じられていて。


もしかして、意識がない……?


頭を打って血がたくさん出てたみたいだし、このまま目を覚まさなかったらどうしよう。


怖くなった私は、彼が目を覚ましてくれるよう何度も必死で呼び掛けた。


「りっくん!りっくん!」