「あ、そうだ。ゆず、ちょっとこっち来て」
ふと、りっくんが私を呼び、手招きをする。
みんながいるところから少し離れた場所まで来ると、りっくんは何やらポケットをゴソゴソあさりながら突然こう言った。
「後ろ向いて」
「えっ?後ろ?」
「うん」
なんだろう、と思いながらも言われたとおり後ろを向く私。
すると、次の瞬間首元にピタッと冷たいものが触れる感触がして、ビックリした。
あれ……?りっくん、今、私の首に何か付けたよね?
「ん?なに?」
見てみるとそれはなんと、貝殻でできた可愛いネックレスで。
思わず目を見開き大声を上げる私。
「え~っ!ちょっと、どうしたのこれ!」
いつの間にこんなものを?
もしかして、りっくんが買ったのかな?
「あのっ、これ、わ、私に!?」



