そう言ってりっくんの腕を掴み、見せつけるかのようにギュッと抱き着く私。
「正直、咲夜くんには全然興味なんかないし、りっくん以外の人には触られるのだって嫌だし!だから……っ、もうこれ以上私に構わないでくださいっ!!」
大声でズバッと言いきったら、場が一瞬シーンと静まり返った。
「……えっ」
ポカンとした顔で固まる咲夜くん。
すると、近くでその様子を見ていたうちの学校の生徒たちが、クスクスと笑いながら話す声が聞こえてきた。
「ちょっと、あれ……修羅場?」
「てか、あいつ、今思いっきりフラれてたよな?」
「え~っ。あれって読モの桐原じゃないの?」
みるみるうちに顔が青くなっていく咲夜くん。
隣で呆然と突っ立ったまま固まってるりっくん。
あぁ、どうしよう。やっちゃった……。
私はますます恥ずかしくなってきて、慌ててりっくんの手を引っぱる。
「い、行こう!りっくん!」
「あ、あぁ……」



