【完】俺がずっと、そばにいる。


しかしながらりっくんとは喧嘩中だし、とても誘える雰囲気じゃない。


「ほらほら、照れてないで誘ってみなよ~」


「梨月くん待ってるかもよ!」


だけど、気が付いたらニヤニヤと冷やかすように笑うみんなに部屋から押し出されてしまい、結局私はそのまま一人時間をつぶすことになってしまった。


うぅ、困ったなぁ。


仕方がないので散歩でもしようかと思い、一階に降りてホテルの外に出てみる。


玄関から中庭を通って建物裏に出ると、目の前には大きな海が広がっていた。


すごい……。海の目の前のホテルとは聞いていたけど、こんなに近いなんて。


ザアザアと波の音が聞こえてきて、心が少し洗われていくような気がする。


よく見ると向こうの砂浜にはうちの学校の生徒の姿がチラホラあって、そのほとんどがカップルだった。


一人でこんなところにいる私は変な人みたいだ。なにやってんだろう。


りっくんとも喧嘩しちゃったし、みんなのところには戻れないし。