思いがけないセリフにポカンとする。
りっくんもイラついたように眉をひそめる。
すると咲夜くんは「よしよし」なんて言いながら片手で私の頭を撫でてきて。
「え、いや、あの……っ」
べつに今のは叩いたうちにも入らない気がするんだけど……なんて思ってたら、今度は彼は急にギュッと私の肩を抱きよせると、不敵な笑みを浮かべながらりっくんのほうをじっと見据えた。
「桜井くん。大事にしないと、俺がもらっちゃうかもよー?」
「はっ?」
「えっ!」
……ちょっと待って。何を言い出すんだろう。いきなり。
冗談だよね?
「ねぇ、柚月?」
そのままぐっと顔を近づけられて、どうしていいかわからずに固まる私。
咲夜くんの妖艶な視線がじりじりと私を追い詰める。
同時にふわっと香水の香りが鼻をかすめて。
身動きをとれずにいたら、すかさずりっくんがそばに来て、咲夜くんの手を強引に私の肩からどかした。
「離せよっ、触んな!」



