「お前それ、盛りすぎ……」
「え、そう?」
「しかも肉ばっかじゃねーかよ。野菜もちょっとは食え」
りっくんはそう口にすると、すぐ隣のサラダコーナーにあったプチトマトを一個トングで掴んで私の皿に乗せてくる。
「わぁっ」
「もっとバランスよく盛れば?お前の皿ほぼ茶色じゃん」
そう言うりっくんの皿は、まるで女子かのようにバランスよくきれいに盛り付けられている。さすが。
「だってー、肉が好きなんだもん。好きなものから食べるほうがいいじゃん」
「極端なんだよお前は」
「いいのいいの!もう、りっくんたら、なんかお母さんみたいだよねぇ」
私がそう言って笑うと、ムッと口をとがらせるりっくん。
「お母さんってなんだよ。俺は保護者か」
「いやぁだって、ほんとに面倒見がいいなぁと思って」
「……」



