なっ、なにそれ。
「強力なライバル登場だね」
そんなふうに言う玲二くんは、正直面白がってるようにしか見えないけど。冗談だよね?
まったく、玲二くんっていつもこうなんだから。
「……っ、うるせぇ。あんな奴知るかよ。それよりさっさと部屋行くぞ」
りっくんはぶっきらぼうにそう答えると、荷物を持ってスタスタと一人先に歩き始める。
だけどその様子はやっぱりとても不機嫌そうで、私は何とも言えない煮え切らない気持ちになった。
なんだろう。せっかくの楽しい修学旅行なのになぁ。
なんか先行き不安に思えてきたのは、私だけ?
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