【完】俺がずっと、そばにいる。

そのまま私の頭にポンと手を乗せ、よしよしと撫でてくる咲夜くん。


相変わらずフレンドリー。というか、人懐っこい?


そんな私たちの様子を、隣で琴子が黙ったまま唖然としたような顔で見ている。


でも私はそれよりも何よりも、超高級マカロンをもらえたことが嬉しくてたまらなくて。


うっとりしながらその箱を見つめていたら、急に横から誰かに腕をグイっと引っ張られた。


「おい、ゆず」


その低い声にハッとして振り返ると、そこにいたのはやっぱりりっくんで。


なぜだかものすごく怖い顔をしてる。


どうしたんだろう……。


「あっ、りっくん!」


「何してんだよ。早く行くぞ」


「え?う、うん」